涙が愛しさに変わるまで


甘い声で囁く社長にゾクッとする。



「……真依?」



名前を呼ばれてしまえばもう反論なんかできなくなってしまう。



あたしは言われるがままに桐沢社長のほうを向いた。



……でも恥ずかしくて下を向いたまま。



「くすっ。かーわいい」



桐沢社長はそういうとあたしの顎をもって上を向かせ……キスをした。



……脳ではダメだって叫んでる。



でも体は正直で……もっとって……。



「……はぁ、真依」



キスをしながらあたしの名前を呼ぶ桐沢社長。



あなたが好きすぎて胸が苦しい……。



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