涙が愛しさに変わるまで
だっていくらあたしが好きだったとしても、奥さんには勝てないんだから。
あたしが夏羽さんを見ると、夏羽さんはあたしを見てニコッと笑った。
「あ、そう真依ちゃん?実は今日結婚記念日なの。」
夏羽さんが照れながらあたしに笑いかけた。
「だから今日は誠を早く連れて帰ろうと思ってたの。」
あたしはなんでかわからないけど、ずっと笑ってる夏羽さんを怖いと思った。
「だから今日はもう連れていくわね。ごめんね仕事残ってるのに。」
「………ぃぇ」
ありがとうと言って夏羽さんと桐沢社長は出ていった。