Tears in Love〜せつない想い〜上
「・・・え・・」



驚くあたし。


けれど・・。


「なーんてな!」


笑顔でそう言う矢野先輩。


なんだぁ・・・

冗談かぁ・・・


びっくりしたー!!



矢野先輩が
今さらあたしの方なんか
見るわけないのに(笑)


「もー冗談は
ほどほどにして下さい!

それで本当は
何の話なんですか?」



あたしはそう言うと、
矢野先輩の腕から
手を離した。


「明日の剣道部のステージさ

あれ、
お前アナウンスやって」


「えっ!?

あれって翔が
やるんじゃないんですか!?」


驚くあたし。


矢野先輩は
笑って、


「俺はお前の見たいから、

お前がやれよ」


そう言った。

あたしは
嫌な顔をして
矢野先輩を見る。


「何ですか!?それ!!

言い訳になって
ないじゃないですか!!」


膨れる顔。


今のあたし
可愛くないかも・・・。


「なっ??頼むよ。

本当〜に!!」



きゅん・・・っ



誰!!?

この人!!



矢野先輩、
可愛い!!



これじゃあ・・・
断れないよ・・・。



「しょーがないですね。

やってあげても
いーですよ」



あたしツンデレに
なってる!!


ひゃ〜〜〜〜・・・!!


恥ずかしいよ!!



「まじ??ありがと!!

助かる!」


笑顔になる矢野先輩。


矢野先輩の以外な
一面を見たあたし。


「おーい。大地!!
こっち来いよ!!」


後ろの方から
矢野先輩を呼ぶ声が。


「分かったー!

今行くー!!


柳原、じゃな!」


たたた・・・っ



矢野先輩はあたしに
アナウンスで読む紙を
渡すと走って行った。



「はぁ・・・」



めんどくさいよ・・・。



本当、やだ。



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