― Summer Drop ―
「あなた日射病で倒れたのよ。帽子くらい被んないと!」

病院の人だろうか、

見たことのない人だった。



千夏は半身を起こして、

初めて周りを見回した。

学校の保健室のような部屋で、

白いパイプベッドに寝かされていた。



「あぁ、私はこの施設の医務室の担当者なの。

試合で怪我するコや、あなたみたいなコがいるからね。」

千夏の様子に気づいて、

笑いながら説明してくれる。
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