― Summer Drop ―
朝、機嫌良く開いたカーテンの向こうは

曇り空だった。

それでも

千夏の心には夏の青空が広がっている。



「千夏、図書館行くんなら傘持ってった方がいいわよ。降水確率30パーセントやって。」

「分かった。いってきまーす。」


玄関で母に声を掛けられ、

折り畳み傘をカバンに入れて家を出た。

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