― Summer Drop ―
「わぁっ!」



一方謙太は今日四個目の三振を奪い

スタンドでは歓声が上がる。


千夏はその歓声で謙太を見つめていたことに気づき

とっさに目を逸らした。




何度目だろう。



謙太のプレーの一つ一つに

スタンドは沸き立つ。

そしてその度に

千夏は謙太から目が離せない自分を

自覚した。



「謙太君はカッコええと思うよ。」


千夏の様子に気づいた朋子が

ポツリと言った。

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