猿に敬礼
The End
ようは、
こうゆう話しである。
人間は
自己愛の塊として生きて来たと私は考え…
兄弟二人は
私をまるで水族館にいる鮫でも見ているかのように眺める。
しかし、
現在の私の“自己愛”発言により、
「pardon?」と
でも言いたげな
その瞳の色は
先日と変わらず
瞳孔の動きが異常なくらいくっきりと理解できる真っ白いやつと
何処かで見た
鮮やか故、無気味で美しい黄色の蜘蛛に似ているカラー
が黒い縦筋で真っ二つに割れている。
二人の
まあるい瞳孔と
ひしがた瞳孔から
私は更にその中央に白い筋が生まれてそこから小さな卵がうじゃうじゃと生まれ堕ちる妄想にかられた。
そうして
その卵達が一斉に孵化を遂げれば、
米粒のように小さく真っ白で艶やかな
ウネウネと動く生物達が
口を開けば無数の鋭い牙をびっしり突き詰められた口内を私に見せつけてくれる。
私はそのもの達に皮膚という皮膚に吸い付かれ、肥やしにされてしまうのだ!
なんと恐ろしい!
その間も兄弟達は目から卵を産み落とし、私を見つめているに違いない。
なんという目だ、
恐ろしくもこの二人は
私の真似だと
おっしゃるのだ。
少なくとも、
この異常に際立った
“普通ではない”
目は
貴方のせいです。と