一人じゃないよ

あたしは気を紛らわせるために家事にとりかかった。


洗濯をして、部屋を掃除して、買い物に出かけて…。


亜樹さんが日付を過ぎて帰ってくるとしても、イブが終わっただけでクリスマスなんだし、シチューを作ることにした。


プレゼントは会社でも身につけられるようにネクタイを選んだ。


喜んでくれるといいな…なんて考えながら歩いていたら、そこにいるはずのない人を見てしまった。


「え…どうして?」


そこには、あの荷物を届けにきた亜樹さんの元カノと……亜樹さんがいた。





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