一人じゃないよ

―――――‐‐‐

綺咲はどんなのが好きだろうか。


部屋はピンクを基調にしてたし、ピンクのものがいいかな。


なんて考えながら街を歩いてたら、後ろから声をかけられた。


「彼女へのプレゼントでも買いに行くの?」


久しぶりに聞いた電話越しじゃない声。


振り向いてみると、そこには最後に会った時よりだいぶ髪の伸びた美雪がいた。


「会うのは久しぶりだね」


「ああ、そうだな。美雪は彼氏へのクリスマスプレゼントでも買いに行くのか?」


「うん、そんなところ」




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