一人じゃないよ

人生で一番幸せな日に、元カレがそれを見に行く必要もないだろう。


「元カレとしてじゃなくて、友人として来てよ」


そうか、元カレ以前に俺たちは友だちだったな。


「…考えておくよ」


まだ行くか分らないけど、できれば綺咲と見に行きたいな。


―――――‐‐‐


家に帰ると電気がついていなくて、玄関に入っても綺咲が出てくることはなかった。


俺が帰ってくるのが夜だと思って、寝てるのかと思い綺咲の部屋に行くと、案の定綺咲はベッドにうつ伏せになって寝ていた。




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