一人じゃないよ
少しずつぎこちなさが抜けて、話が弾んできた頃そんな話題になった。
「意外ってなんですか。風春ちゃんと二人暮しがほとんどで、あたしが家事をほとんどしてたからもう慣れましたよ」
バイトしながら大学に通っていた風春ちゃんの代わりに、あたしが家事をほとんど手伝った。
料理なら風春ちゃんにも負けない自信がある。
亜樹さんはすこし考えるような素振りを見せて口を開いた。
「じゃあさ、ここに住むのがタダな代わりに、家事やるっていうのはどう?」
「へ…家事、ですか?」