一人じゃないよ
学校からちょっと距離ができちゃうけど、駅が近いらしいから電車で通学できると思う。
電車で通学なんてしたことないから、今から少し楽しみなんだ。
そして、駅を通り過ぎてから茶色いマンションが見えてきて、風春ちゃんはそのマンションの駐車場に車を停めた。
「今日からこのマンションに住むんだ。可愛いマンションだね」
「そうね…」
風春ちゃんは車のトランクから荷物を降ろしてくれていた。
あたしも少し慌てて下ろすのを手伝う。
というか、あたしの荷物なんだから手伝うのは当たり前なんだけど。