一人じゃないよ
「そっか、亜樹はいないのか。……うーん、仕方ない。元々いないだろうとは思ってたし。じゃあ亜樹にこれ渡しておいて」
「え、あ、はい」
突然その人から紙袋を受け取った。
いったい何が入っているのだろう。
「それじゃああたしは帰るわ。ごめんなさいね」
「あ、いえ」
その女の人はそのまま帰ってしまった。
紙袋を持ってリビングへ戻ると、悪いと思いながらも紙袋の中を見てしまった。
「え……服?」