一人じゃないよ
“こんにちは亜樹。
1年ぶりになるかな?美雪です。
荷物の整理をしていたら亜樹の服を見つけたので持ってきました。
私には処分できないので、亜樹が処分してください。
連絡先変わってないので分かるなら連絡してくれると嬉しいです。
それじゃ。”
と、丁寧な字で書かれてあった。
そうか、俺の服ずっと置いたままだったのか。
俺は携帯を取り出し、久しぶりに美雪の携帯に電話をかけた。
嫌いになって別れたわけじゃなかったし、携帯も変わってないからまだ連絡先は残ってた。
何度目かのコールの後、ようやくなつかしい美雪の声を聞いた。
「こんな遅くにごめん。今大丈夫か?」
『うん。…てか、久しぶりだね。連絡くれたってことはあの子から服を受け取ったんだ?』