一人じゃないよ
side亜樹
仕事中、めずらしく風春から電話がかかってきた。
綺咲のことでなんか用があるのかな、なんて考えながらでると、綺咲が熱を出したと言われた。
行きたいんだけど、自分は迎えにいけないから、できれば俺に行ってほしいって。
ちょうどよく休憩時間に入るところで時間があったから、迎えに行くことを引き受けた。
母校ってわけじゃないけど、学校なんて久しぶりに来た。
社会人になってから学校に来ることなんて、めったにないからな。
職員用の玄関に行って、綺咲を迎えに来たことを伝えると、保健室に案内された。