無口なDarling

猛がベッドに移動した瞬間、何か紙袋を取り出した。



その紙袋には、よく見るブランド名が書いてある。


彼氏にもらいたい物NO.1の物だと思う。



手をだせって言われて、もちろん左手を差し出した。



だってこの手は猛だけのものだよ?



手を繋ぐのも、“それ”が光るのも・・・猛だけの特権だよ。




ねぇ、猛



これ、どんな顔して買いに言ったの?



どうしてサイズがぴったりなの?


「・・・ふっ」


そのまま、唇が重なった。



猛からのプレゼントが光る指が猛の指と絡まった。



唇が離れると目が合った。




「・・・誕生日、おめでと」




少し照れた猛。



「それ、一生外すなよ?」



こくこくと頷くことしか出来ない。



「・・・来年も再来年も、これからも俺が祝ってやる。」



もう、嬉しくて何にもいえないよ。



「・・・猛がそんな事言うなんて・・・」



そういうと、照れながら「今日だけ」と言ってまた唇が重なった。


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