無口なDarling
澄子の体をなぞって行くと、澄子の視線があるものに止まった。
「猛・・・それぇっ」
再び枕が濡れる。
「・・・おそろい?」
泣きながらニコっと笑い、自分の手を俺に見せる。
「まーな」
なんだか、澄子が幸せそうに泣くからすっげー抱きしめたくなった。
何も着てない澄子の体を上からぎゅっと抱きしめると、「重いよー」なんていいながらも俺の背中に手を回し、俺の首筋に頭を摺り寄せる。
「猛ー私、こんな幸せでいいのかなぁ?」
俺の背中の上で、俺があげた指輪をなぞっている。
「おおげさだろ」
そう俺が言うと、頬を膨らませて怒る。
「でも猛が照れ屋なのは私が一番知ってるもんねっ」
チュっと澄子が体を浮かして、俺にキスをした。
なんか負けた気もしたけど、あり得ないくらい俺も幸せ感じたから。
・・・なんて事は死んでも言わねーけど。
お返しに、澄子の呼吸ごと唇を奪った。
トロンろした虚ろな目になった澄子をそのまま貫いた。
後ろを向かせて、抱きしめるように突くとシーツをギュッと握り締める澄子。
いつもと同じ光景なんだけど・・・
シーツを握り締める左手の指には、俺の愛の証。
・・・愛の証?
そんな可愛いもんじゃねーな。
そんなの俺の独占欲の固まりだよ。
キラっと輝いてるけど、中身はドロドロな俺の独占欲。
素直で純真な澄子は一生気づかねーだろうけど。
俺の元からいなくならないように・・・
俺の傍から離れないように・・・
その指輪がお前の指に光り続ければいい。
【愛の証】
END