無口なDarling
「よろしくお願いします」
今日から一ヶ月、平日の夕方だけの集中短期バイト。
アクセサリーとか、化粧品とかの仕分けや検品作業。
なんて言ったって、猛の誕生日のプレゼントを買いたいの。
三ヶ月記念日に買ってくれた、ピンクゴールドのピアス。
お姉ちゃんに見せたら、某高級ブランドであることがわかった。
猛は夜居酒屋でバイトしてるんだけど、そんな高いものをもらって、お返しがないなんて彼女として恥ずかしいし・・・
だから今日から初めてのアルバイトに挑戦するの。
だからすごく!すごく!悲しいけどね?
「猛、今日から一緒に帰れない日増えるから!」
「は?なんで」
毎日一緒に帰ってる私たちだけど、今日から家とは逆方向のアルバイト先に行かなきゃいけないから。
「えっと。えっとね、習い事を初めてね。」
「・・・・あそ」
なんか機嫌悪くなっちゃった?
「ごめんね。それでね、だから朝を一緒に・・・」
「別に気使わなくてもいいし。一緒に帰れなくても気にしねぇから。じゃあな」
ズキン・・・
そんな言い方しなくてもいいのに。
猛のために・・・頑張るんだから。