無口なDarling

全体写真の中には、体育祭の応援団長があの男で、チアの澄子の写真があった。



そんな二人が、嬉しそうに寄り添いながら何かを見ている写真。



多分、自分のクラスが優勝かなんかして、喜んでいるところだろう。



鮮明に写っている写真。



澄子の腕にはあの男の名前。



あの男の腕には澄子の名前が、



マジックで大きく書かれていた。




“お似合い”



“公認”



そんな言葉が良く似合う二人。



俺といる時、そんな笑顔で笑ってたか?



パタンとアルバムを閉じたところで澄子が戻ってきた。



いつもよりボーっとしてる澄子。



無性に腹が立つ。


なんだよ?



今俺といんだろ?



何考えてんの?



あの男のこと?


そんな考えが止まらなくなり、何かが頭の中できれてそのまま澄子に覆いかぶさった。



最初は抵抗を見せていたものの、



俺の顔を見て、大人しくなる澄子を無理矢理抱いた。



なぁ?俺、どんな顔してた?



惨めな顔してた?



泣きそうな顔してたか?



だから抵抗しなかったのか?



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