無口なDarling

「・・・駅の人がいるところで待ってろ」


ブチ

「あっ!猛!?」


一方的に切られちゃった・・・。


来てくれるって事だよね??

「はっ!」


とっとりあえず!!化粧!


でも人がいるところで待ってろって言ってたな・・・駅のトイレちょっと離れてて怖いんだけど・・・


「いやいや!猛にこんな汚い顔見られることより怖いことなんてないし!!」



そう思って少し離れた駅のトイレに行って、直せるところは全部直した。


「まぁ・・・あとは暗いし、ごまかせるか・・・」



化粧直しも終わってトイレを出ると、少しガラの悪いお兄さん。


「・・・」


やばっ


携帯をいじる振りをして横を通り過ぎる。


神様!!仏様!!!どうかこの怖い人たちが声をかけてきませんように!





・・・


ガラの悪いお兄さんは、こっちに振り向く事もなく喋っている。



「エヘヘ、自意識過剰だったなぁ」


ポリポリと頬をかいて、意識した自分に悔いをさしていると、向こうに見慣れたバイクがあるのを見つけた。

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