無口なDarling
「他の誰よりも、猛が好きだよ」
澄子の迷いのない目。
澄子が珍しく、自分から唇を重ねてくる。
そのひとつのキスで俺の不安は取れた気がした。
そのキスから澄子の気持ちの全てが伝わって来た気がする。
今の澄子と未来の澄子は俺のもんだし、誰にも渡す気もない。
それだけでいいだろ?
過去があるから今の澄子がいるんだ。
渉とか言う男は澄子を手放したバカな男だけど、俺にとっては好都合。
まぁ・・・もし、今でもその男と澄子が付き合っていたとしても絶対に奪い取ってたと思うけど。
いや、澄子が俺に惚れてたかもしれねーな。
どっちにしても澄子は俺のモンだ。
周りにどう思われてもいい。
独占欲が強いとか、束縛しすぎとか。そんなの俺はどうでもいい。
あいつと俺がよければ良い。
「猛、学校、さぼろう?」
積極的な俺の女。
朝まで離さねーよ?
むしろ、一生離さない。
【不安の種(後)】
END