無口なDarling
「澄子、今日・・・って、何その顔」
「・・・すいませんねぇ。不細工で」
いつも通り、放課後澄子の教室に迎えに行くと何故か機嫌の悪い澄子。
頬を膨らましながらブスっとしている。
「・・・で?何怒ってんだよ?」
「もう!否定してよ!」
ふんっ!!とわざとらしく息を吐き、俺の反対の方を向いた。
「・・・」
つっこむのも面倒だから、俺も黙って澄子の前の席に座った。
「・・・」
パラパラ・・・
賢が新しいバイクを欲しいらしく、バイクの雑誌が置いてあった。
それに手を伸ばしてパラパラとめくる。
「・・・」
雑誌には新しい新車のバイクなどの写真が掲載されていた。
バイクも欲しいけど、新しいバイク買うならもう少し待って車欲しいしなー。
「もう!猛!!」
「あ?」
「チラチラ見てるのにしかとしないでよ!!」
俺が怒ってる澄子を無視して、雑誌を読んでいたのが気に入らなかったらしい。
「悪い、悪い、かまって欲しかった?」
からかい半分でそういったのに、素直に頷く澄子。
・・・なら最初から素直に言えよな。なんて思いつつ、澄子の頭を撫でる。
今は放課後で、もう教室には誰もいない。
そのまま抱きついてきた澄子にキスをした。