無口なDarling
「たく。お前には隠し事もできねーな?」
ポンっと頭を撫でられて、私の顔を胸に抱き寄せた。
「澄子が寝てる間、あいつらのトコ行って来た」
ポンポンと背中を撫でられる。
その手のひらが温かくて、余計に涙腺が狂う。
「もう二度と近づくなって言ってきたんだよ」
え・・・
「次近づいたら、マジで殺すからって」
嘘・・・
「本当は殴ってやろうかと思ったけど、さすがにそれはな?」
嘘・・・猛がそんな事してくれたの?
いっつもめんどくさがりで、
何事にも興味なくて・・・
自分から足を突っ込む事なんてしないのに・・・
「あー!もう、こんな事言わせんなよ?黙ってた方が格好よかっただろ?」
フルフルよ頭を振る。
良かった。
知れてよかった。
大切に思ってくれてるんだって実感できたもん・・・
「猛・・・ありがとう・・・」
「やめろって。悪いのは俺だし・・・」
「どうして?」
猛は俯いたまま顔をあげない。
「俺と・・・このまま付き合えるか?」
「え?」
思ってもみなかった猛の言葉に、頭が真っ白になった。