無口なDarling
「どうした?」
分らないけど、何故か晴れない心のモヤモヤ
何が原因なのかも全く分らないけど・・・
フルフルっと頭を振ると、メットをはずした猛がキスをしてくれた。
「もう、家入れよ」
キスを終え再びメットを被った猛。
「猛、気を付けてね」
「ん」
そう言って、走り出したバイクを見つめたまま私は動けなかった。
走って行ってしまった猛が、
本当に遠くに行ってしまった様に感じたから。
「・・・何言ってんだろ!そんな訳ないよね」
嫌な予感を振り払うように頭を振り、家の中へ入った。
トントンと階段を上がり自室へと入りベッドに寝転がる。
「ハァ・・・」
今日は色んなことがあったな。
大八木君、明日から何もして来ないといいなぁ・・・
「なんか眠くなってきた」
生あくびをしていると、携帯が震えた。
「あ、猛」
受信したときのライトで猛からのメールだと気づきメールを開き内容を確認する。
【今、家着いた。おやすみ】
「良かった。事故とか無かったんだ」
ホッため息を付き、そのまま沈むように眠りに着いた。
大好きな猛への想いを抱きしめながら。
【君のためなら】
END