無口なDarling


実は今日・・・三ヶ月記念日なんだよね。



きっと猛は気づいてないよね。


二ヶ月記念日の時なんて、さっさと帰ろうとしてたし。


記念日なんて覚えててくれなくてもいい・・・


傍にいれればいい・・・



付き合ってた頃はそんな風に思っていたのに、いつのまにか欲張りになっていく私。



猛が笑ってくれるから。



猛が優しいキスをしてくれるから。



だからどんどん期待してしまうんだ。








それを今日学校で猛と仲のいい麻生君に相談をしてみたの。


麻生君は猛の事をすごく理解してくれている。


猛は腐れ縁だ、なんて言ってたけど本当はすごく大切に思っていると思う。


そんな麻生君にも


「何も言ってなかったよ?」


なーんてあっさり否定されてしまった。


やっぱり欲張っちゃだめだよね?


猛はすごくモテるし、付き合ってくれることだけでも幸せなんだから・・・






そして今、放課後になって猛のお家にいるわけで・・・


「澄子。」


私がぼーっとしていると、急に猛が顔を覗きこんできた。


「え!?」



「ップ。何その裏返った返事。」


っと目を細めて笑う。


「・・・えと・・・」


つい猛と目が合うと赤くなってしまう。


だってすごく綺麗な目をしてるし・・・


「お前さぁ・・・」


「なになに??」


猛から話しかけてくれるなんて、滅多に無い。


それなのに・・・


「・・・なんでもね。」



・・・へ?
< 3 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop