無口なDarling


そのあと授業中もずーっと妄想で終わった。


いきなり決まった猛との初旅行。行き先は温泉!


頭の中はもちろんピンク色で。



しかも温泉って最高じゃない!?



・・・混浴・・・??だったりして!



きゃー!!



放課後も廊下でおおはしゃぎ。


「先生ー!猛とのお泊りなんですぅー!」


「は!?」


先生にまで自慢する。


だってだってだって!!この世に全員に自慢したいくらいだよ?



超楽しみ!!何着ていこう~!?


______________________


「ク・・・ク・・・」



隣には肩を揺らして笑いをこらえる友人。


「キモいんだよ。賢。笑うならちゃんと笑えよ」



「だって・・・廊下の声聞こえてんだろ??澄子ちゃん大喜びじゃん」


「・・・」



澄子のやつ大騒ぎしやがって。



バカが、平日さぼって旅行行くのに教師にまで喋ってやがる。



「可愛いよな。素直で」

ニヤニヤと俺の肩をつついてくる。



ガン!!っと賢の足を蹴る。少し黙ってろ。


「いって~~冗談だろ~!?」



何が可愛いだよ。澄子の可愛いところを俺以外、分かってたまるか。




< 49 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop