無口なDarling
そのあと授業中もずーっと妄想で終わった。
いきなり決まった猛との初旅行。行き先は温泉!
頭の中はもちろんピンク色で。
しかも温泉って最高じゃない!?
・・・混浴・・・??だったりして!
きゃー!!
放課後も廊下でおおはしゃぎ。
「先生ー!猛とのお泊りなんですぅー!」
「は!?」
先生にまで自慢する。
だってだってだって!!この世に全員に自慢したいくらいだよ?
超楽しみ!!何着ていこう~!?
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「ク・・・ク・・・」
隣には肩を揺らして笑いをこらえる友人。
「キモいんだよ。賢。笑うならちゃんと笑えよ」
「だって・・・廊下の声聞こえてんだろ??澄子ちゃん大喜びじゃん」
「・・・」
澄子のやつ大騒ぎしやがって。
バカが、平日さぼって旅行行くのに教師にまで喋ってやがる。
「可愛いよな。素直で」
ニヤニヤと俺の肩をつついてくる。
ガン!!っと賢の足を蹴る。少し黙ってろ。
「いって~~冗談だろ~!?」
何が可愛いだよ。澄子の可愛いところを俺以外、分かってたまるか。