【短】好きなのに…
家に着いた頃には蒼斗くんは眠っていたのでベッドに寝かし俺達はリビングに行った。
「なぁ説明してくんない??」
「ごめんなさい。
急に別れを告げて…
でもあの時すっごく不安だった。だからあんな方法しか出来なかった。」
「なにが不安だったの??」
「あたしあの時妊娠してたの。
だけど誰にも言えなくて…
だからココに逃げたの。
ココ…京都はおばあちゃんの家があるから…」
「え…じゃ蒼斗くんは俺の子??
でもなんで言ってくれなかった??
俺じゃ頼りにならなかったからか??」
「そう。蒼空との子よ。
あの時の蒼空すっごく忙しいそうだった。毎日毎日仕事ばかりで…もうあたしの事好きじゃなくなったんだって思ってた。
だから妊娠の事言えなかった。」
「……ごめん。確かにあの時忙しいかった。1ヶ月後に由季の誕生日が控えてただろ??
そんときにプロポーズしようと思ってた。指輪を買うためにあえて仕事忙しくした。
ごめんな…由季の事何にも考えないで…
反対に不安にさせてしまって。」
「うん。すっごく不安だった。だけど蒼斗だけは産みたかった。
だから逃げたの。蒼空に言ったら反対されると思ったから。」
「なぁ由季……
まだ俺の事好きならさ……
結婚しよ??
もう由季を不安にさせない。
由季と蒼斗を幸せする。」