【中編】ひとつの愛
突然の急展開に、さすがの私もついていけない私が、今居る場所。
先生の部屋だったりします。
1LDKの部屋は、シンプルで落ち着いた雰囲気なのに、落ち着かない。
出されたオレンジジュースは、氷が溶け始めていた。
「何、今更緊張してんだよ?」
立場逆転。
余裕の笑みを零す先生と、焦ったり驚いたりを繰り返す私。
だって、だって、だって。
そりゃ、たまには2人きりになりたいって言ったけどー。
いきなり先生の部屋だなんて思ってもみなかったんだもん。
しかも、それが今日だとも思ってなかったんだもん。
「別に何もしねーって。お前ん家、親旅行中だろ? 今日倒れた奴を1人にできないだろーが」
あ。
何だ。
そういう事……ね。