【中編】ひとつの愛



突然の急展開に、さすがの私もついていけない私が、今居る場所。


先生の部屋だったりします。



1LDKの部屋は、シンプルで落ち着いた雰囲気なのに、落ち着かない。



出されたオレンジジュースは、氷が溶け始めていた。



「何、今更緊張してんだよ?」



立場逆転。


余裕の笑みを零す先生と、焦ったり驚いたりを繰り返す私。



だって、だって、だって。



そりゃ、たまには2人きりになりたいって言ったけどー。

いきなり先生の部屋だなんて思ってもみなかったんだもん。


しかも、それが今日だとも思ってなかったんだもん。



「別に何もしねーって。お前ん家、親旅行中だろ? 今日倒れた奴を1人にできないだろーが」



あ。

何だ。

そういう事……ね。


< 145 / 159 >

この作品をシェア

pagetop