【中編】ひとつの愛
それから、くだらない話を沢山して。
ドキドキしながらお風呂も借りて。
先生のスェット姿に、キューンってして。
先生の香りだらけのココに、クラッとして。
だけど、さっきのキスの後は私に触れる事すらなかった。
先生のベットに私が寝て。
その下に、先生が適当な布団で寝る。
電気を消した部屋は真っ暗で、たまに窓から入る車のライトの明かりが微かに映るだけだった。
「ねぇ、先生。寝た?」
「寝た」
「……その冗談面白くないです」
「……冷たいな、お前」
小さな笑い声が部屋に響く。
「先生、ごめんね」
体を先生の方へと向け呟いた。