【中編】ひとつの愛
「んっ……っ」
なのに、
胸に触れた手を止めてはくれず、
思わず零れ出した甘い声。
「ここ。そんないい?」
ニヤッと笑った碧君は、服の中へと手を伸ばす。
下着超しに触れる指が、あまりにも刺激的で。
直接触れて欲しい……
とまで思ってしまった。
「ん…ひぁっ」
無理矢理ブラの下から入って来た手。
親指と人差し指で摘んだ瞬間、漏れた声を防ぐ様に、また深いキス。
「んっんん」
碧君の指は容赦なく動くのに、絡められる舌も別の動きをする。
感じる事しか出来ないあたしは、気付けば首に腕を絡め爪跡が残るくらい力が入っていた。
「愛姫、積極的じゃん」
妖艶な笑みを見せると、ブラのホックを外し、指で摘んでた部分を口で含んだ。
「んぁっ……あっ」
抵抗なんてする事すら忘れ、碧君の触れては離れる舌に、
“もっと”
そう言ってしまいそう。