【中編】ひとつの愛
やっと終わった頃には、外は真っ暗。
んーっと伸びをする。
「……ほとんどしてないのに、何が疲れたわけ?」
隣からは、イターイ突っ込み。
確かに……ほとんど、碧君が1人でしてたよね。
あたしがしたやつなんて間違ってて、碧君がやり直してくれてたし。
本当だ、あたし……何に疲れたんだろう?
「あっ、あたし! これ職員室に運ぶねっ!」
大量のカードを持ち上げようとするあたしに、
「って、やめろって」
「大丈夫、大丈夫!」
「いや、いいから。って!おい……」
カタンと音を立てて立ち上がる碧君。
「まかせて……」
バサバサと音を立てて落ち広がるカード。
「よ……ね?」
それを見て完全にフリーズ。
あ……れ?
「はぁぁぁー」
大きな大きな溜息が聞こえた。