【中編】ひとつの愛



授業の途中から教室へ入るのは、嫌なもの。

だけど他に行く場所なんてなくて、仕方なく途中から授業を受けた。



タイミング悪く、英語の授業で。

先生と噂になっている英語の先生。



まだ結婚はしてないみたいだけど、橘先生と別れたという噂は回ってはこない。

順調に交際してるんだろな。



この日、

数学の抜き打ちテストはなく数学の授業で先生と目が合う事もなかった。



「流湖ちゃん、抜き打ちテストなかったねー。
珍しく栗野さんがハズレだ」



そうだねって笑うと『せっかく勉強したのになぁ』って残念そうな愛姫。


珍しいな、先生が予定を変えるなんて。



「じゃあ、また後でね」



そう言って図書室へと向かった愛姫。

私は、重い足で生徒会室へと向かった。


そこに居た先生とは目すら合わなかった。



ねぇ、先生?

お願いします。
これ以上、私の中を掻き回さないで下さい。




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