キミのウサギの内緒は秘密
「あ、三崎あれ」
由優が私の手を引く。
もう一度言う、由優が、私の、手を引いた。奇跡。多分手繋いだのは四回目位だと思う。
え、こんなタイミングで?
「ちょ、ちょっと」
なんかこう、周りの目が怖い。痛い。あああいつリア充か、なんであいつが、的な。
(すみません)
由優が振り向く。
相変わらず綺麗な顔してる。彼は声が少し低くなったかも知れない。けどやっぱり女の子みたいだ。
基本的に可愛らしい男の子のままだ。基本的に。
「な、なに?」
「神社行こ」
(何で今神社?)