宝石よりも


デートしてみてわかった。





この間もそうだったけど、美夜は本当にお人好し。



というより、たぶん、思考回路が俺とは全然違う。


優しすぎるのかな。



「あ、この道通れないや」



近道しようと思って、裏の細い道を通ろうとしたら、工事中で通れなかった。


チッと舌打ちして違う道に行こうと美夜の手を引っ張ると、美夜は動かない。



「美夜?」



不審に思って美夜を見ると、美夜は工事を詫びる看板を見て首を傾げていた。


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