宝石よりも
そんな美夜にふっと微笑んで、美夜の熱い頬に手をあてた。
「だめだよ、美夜。男といるときは気をつけてって言ったよね?」
「え……あ……」
美夜は顔を赤く染めたまま口をぱくぱくと動かしている。
はは、金魚みたい。
「じゃ、ね。美夜。おやすみ」
呆然と立ち尽くす美夜を部屋に入れて、手を振ってドアを閉めた。
美夜のどうしたらいいかわからない、といった顔が最後に見えた。
美夜、だめだよ。そんなことじゃ。
いつか悪い男に食べられちゃうよ?
俺みたいな、ね。