宝石よりも
美夜に会いに行こう
そう思った俺はまだ日が昇る明るい時刻にも関わらず、美夜の部屋の前まで足を運んだ。
謝りたい。
美夜を抱きしめたい。
美夜の部屋のチャイムを恐る恐る押した。
ピンポン
「………」
無反応。
もう一度押した。
それでも、美夜の声は聞こえてこない。
出かけてるのかな。
それともまだ学校から帰っていないのか……
とりあえず今は帰ろうとして踵を返すと、隣の部屋の住民らしいおばさんに声をかけられた。