あたしの王子様
『お待たせ致しました!到着です。御足元に注意してください。』
「やっとついたの!」
「そうだな!」
「inイタリア!」
「ホテルでチェックインしよっか。」
「うん。」
──バラッバラバラ
ヘリコプターが俺たちの前でとまった。
ヘリコプターの中から白人の男が出てきた。
『オジョウサマ!オムカエニアガリマシタ。サアノッテクダサイ。』

──だれだ?
「ぁあ〜!ウィル!久しぶり!お迎えありがとっ」
──知り合いなのかぁ?

「羽亜の知り合い?」
「うん!イタリア人のウィルってゆうの!」
『ハネア?コッチハ?』

「婚約者兼恋人の水葉!」

『コンヤクシャ?』

なぜ疑問?

「初めまして。稲ヶ崎水葉といいます。」
『オレハミトメナイネ。』
「はい?」
──こいつ変なこと言ってる。
『ダカラ、オレハミトメナイ。ハネアノコンヤクシャハ、オレ!ナンダカラ。』

こいつ…俺のライバル
『ハネア?行こうか。』
──俺が心の中で叫んでると勝手に羽亜を連れていかれた。
俺を置いていくのか?
「ちょっと待って!…水葉!早く乗って!…あと、ウィル!水葉を置いてなんか行かないから!」
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