あたしの王子様
【水葉サイド】

高い所が苦手なんだ。
なんか可愛いな。
守ってあげたくなる。

まあ、言わなくても守るし…。

ところであの執事はなんなんだ!?

ベタベタと俺の羽亜に触って。
どう見たっていやがってるだろ!
執事の癖に生意気なんだよ!

「あの…具合悪いんですか?」
「え!?」
「急にしゃべらなくなったんで…」

しゃべらなくなっただけで、気を使ってくれるのか?
可愛いなぁー!
他の男にはそんな気、使わなくていいんだからな!

っつーか、俺、なに言ってんだ?
嫉妬っぽい。

これじゃ、まるで俺が羽亜を好きだと言ってる。

違う違う…俺は。


「あの、本当に大丈夫ですか?具合悪いなら甲斐を呼びますけど?」

甲斐?
甲斐ってあの執事のことか?

っチク

痛っ

なんだ病気か?

俺は胸の辺りの痛みにたえるため、胸の辺りを触った。
「大丈夫ですか?気持ち悪いんですか?」

「だ、大丈夫。なんてことはない。」

「本当ですか?どこか痛むんじゃないですか?」

なんでわかんだ?

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