闇の花~2人の殺し屋~
私はわざと惚けた。



「フッ。惚けんなんや、ヒース。
倒した奴全員、程度は様々やったが命に別状はなかった。動脈などの太い血管が流れている部分はみんな無傷やった。

狙ったんやろ?」


鎖紺はニヤッと笑った。





確かに私は鎖紺の言うとおり相手した奴ら全員の急所は避けた。




「…無駄に人の命を奪うのは好まないの」



「言うやんけ。もしかしたら、また自分の命を狙うかもしれん相手に情けをかけるとは。

やっぱヒースの甘いところはそこやな」



「うるさいわね。ねぇ、私の武器は大丈夫なの?」



私の武器の短剣やワイヤーが目が覚めたときからない。


きっと鎖紺が回収したんだろう。

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