こいふぶき
女の子が囲んでいる桐谷クンが隙間から見てきた。
と、同時に隣にいた女子も
睨むような目つきで見てくる。
あたし達の大切な時間を取るな、とでも言いそうな顔をしながら。
「なんなの??あんた。」
いや・・・あたしは桐谷クンに用事があるんだけど。
「桐谷クンとお話したいんですけどいいですか??」
「はぁ?リクはあんたなんかに傾ける耳なんか持ってないわよ。早く帰りなさいよ。」
女が話し終える前に桐谷クンは立ってこっち来た。
「え・・・ちょ・・・リク?」
女達が不満そうな顔をしてるのにそれを無視し、
あたしの前まで来た。
「何?水上さん。」
そういうと優しそうな顔で笑ってきた。