たとえばこんなスクールライフ
さて。

それぞれ席に着き、食事が始まります。

「で、リリムどう?学園には慣れそう?」

天ぷらそばを上品に啜りながら斑鳩君が私に話しかけます。

お侍さんのような髪型、和風の顔立ちのせいでしょうか。

そばを口にする姿が様になっています。

「はいっ」

私は彼の問いかけに笑顔で頷きました。

私が思っていた以上に、他人というのは温かくて、親切で、悪魔の私にも分け隔てなく接してくれて。

幼い頃に私を蔑視していた一部の人達ばかりではないのだと、ここに来て初めて知りました。

それに。

「世界にはたくさんの知識や学問が存在するんですね。私が知っている世界なんて、ほんの僅かな一部の事だけなんだって思い知りました」

それは、この学園の生徒達にとっては極々当たり前の、しかし私にとっては大発見といっても差し支えのない事でした。

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