たとえばこんなスクールライフ
「俺は『徒手空拳部』」

白虎君の所属しているのも珍しい名前。

徒手空拳部はその名の通り、素手による格闘戦を学ぶ為の部活です。

自分の体…拳や蹴りだけで敵…武器を持つ相手や魔法を使う術者、果ては魔物との戦闘までを想定して、肉体と技術、精神を鍛錬する。

これも斑鳩君の所属する侍部同様、冒険者向けの部活といえます。

「じゃあお二人とも、強いんですね」

「「まぁな」」

声を揃えて言う二人。

その視線が交錯し、睨み合いになります。

「剣に生きる侍の渋さが分かるようになったら、男として本物だよ」

フフンと笑う斑鳩君。

「何言ってやがる、得物持って勝ち誇ってるようじゃまだまだだな。漢なら裸一貫、ゲンコツだけで勝負しなきゃよ」

白虎君の頬がひくついています。

睨み合いは更にヒートアップ。

何やら不穏な空気になってきました…。

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