たとえばこんなスクールライフ
ビュン!という空気を切り裂く音。

斑鳩君の刀の切っ先が、白虎君の鼻先を掠めます。

正確には白虎君が僅かに回避して、その程度に留めたのでしょう。

まさに獣の如き反射神経。

そして回避完了と同時に踏み込み、再びの拳!

「ちぃっ!」

斑鳩君はこれを身軽に回避し、体を反転させると同時に遠心力を込めた横薙ぎの刃!

完全に白虎君の首を捉えています!

「嘗めるな!」

カッと目を見開いた白虎君は、その刃を牙で受け止めました!

刀身に噛み付く事で、横薙ぎを停止。

一歩間違えれば大惨事になっている所です。

「おぉぉっ!」

「どっちもすげぇぞ!」

二人の戦いに、学食内の生徒達が声援を送ります。

こんな喧嘩は日常茶飯事なのか、それとも止めるに止められないのか。

誰も斑鳩君と白虎君の争いを制止しようとしません。

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