たとえばこんなスクールライフ
完全に動きを封じられた以上、斑鳩君と白虎君は反撃はおろか、逃亡すらできません。

なのに。

「斑鳩!」

白虎君が叫びます。

「俺の両腕を刀で切断できるか!?」

彼は予想だにしなかった事を言い始めました。

「俺の両足の拘束は比較的緩い!腕の拘束さえ解ければ、足は自分で何とかなりそうだ。俺の腕を切断しちまえ!そうすりゃ俺が斑鳩の捕縛魔法も何とかしてやる!」

捕縛魔法が物理的な力で外せないなら、腕ごと切断してしまおうという発想。

とても私やミーシャさんには思いつきません。

というより狂気の沙汰です。

自分の身を傷つけてまで、ミーシャさんを倒そうとするなんて!

「そんなに校則に従う事が不服ですか?規則は規則でしょう?」

驚愕の表情で言うミーシャさん。

それに対して。

「んな事は関係ねぇ。お堅い風紀委員の姉ちゃんには理解できねぇかな」

絶対的不利な状況下でも、白虎君はニヤリと笑いました。

「俺達ゃあ、大事な仲間を悪魔呼ばわりして泣かしたあんたに、吠え面かかせてやりてぇだけさ」

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