たとえばこんなスクールライフ
やがて。

「リリム・リリアさん」

反省室の扉が重々しい音を立てて開き、そこからミーシャさんが顔を覗かせました。

「釈放です。外へ」

「…はい」

私は言われるままに反省室の外へと出ます。

…いつの間にか、朝が来ていました。

窓から差し込む暖かな日差し。

その日差しに照らされた一室には、机と椅子が準備されていました。

机の上には、一枚の書類。

「退学処分に同意する書類です。この書類にサインをすれば、退学処分は完了という事になります」

「……」

促されるまま着席し、私は準備された羽根ペンを手に取りました。

これで本当のお別れです。

この書類にサインすれば、私は天空宮学園の生徒ではなくなります。

でも…私が望んだ事ですから。

クラスの皆に迷惑かけない為には、これが最善の方法ですから。

私は覚悟を決めて、ペンを書類に走らせ。

< 85 / 112 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop