たとえばこんなスクールライフ

すぐさま暴徒と化したクラスメイト達への迎撃に向かうミーシャさん。

その表情は斑鳩君達と相対した時と同様、非情なものに変わりつつあります。

ミーシャさんは、決して悪い人ではありません。

真面目で、校則を遵守して、不正を決して許さない『正義の人』。

だけど、その為には容赦も躊躇もしない厳しい面もあります。

校則違反者取締の為になら、少々の負傷をも厭わないほどに。

「ミーシャさん！お願いです！みんなに…私の友達に手荒な事は…！」

「ほら、君はこっちだ！」

私が言い終わらないうちに、もう一人の風紀委員が腕を掴み、反省室へと押し込めます。

「待って！お願いです！皆に…皆に酷い事しないで！」

必死に訴えかける私。

しかし。

「いい加減にしないか！」

その風紀委員は私を一喝しました。

「校則とは何の為にある？風紀を乱さない為、規律を乱さない為だ。この天空宮学園は学び舎だ。友情を二の次にとは言わんが、そればかりをおもんばかるあまり、規則を無視し、あまつさえ違反者の処分を妨害する為に暴動を起こすような無法を、我々風紀委員会は見逃す訳にはいかない！」