たとえばこんなスクールライフ
『永続拘束魔法』

そんな声が聞こえて、背筋に冷たいものが走りました。

確か拘束効果に制限のない、犯罪者や捕虜を捕縛する為に編み出されたという魔法。

時間が経つほどに拘束力が強くなり、一時間も拘束され続ければ骨は砕け、血流すら止められて壊死を起こすほどの危険な魔法…!

ミーシャさんは、そんな魔法を斑鳩君や白虎君に行使したんですか?

仲間なのに…同じ学園の生徒なのに!!

「開けて!」

私は分厚い反省室の壁を叩きます!

「ここを開けて!私を出して!皆を…皆をもうこれ以上傷つけないで!」

私が行ってもどうなるものでもないかもしれません。

だけど、こんな所で暴動が鎮圧するのを、悠長に待ってなんていられませんでした。

そして。

…何故でしょう。

こんな非常時だというのに、私の脳裏に歌詞がよぎったんです。

その歌詞を、何故か今こそ必要だと迫られて…。

「Der Flügel des eifrigen Rückens des Wunsches ich in Suche nach Freiheit verliebe mich so schlecht in diesen Himmel, ohne es ohne es festzubinden zu unterdrücken und
(縛らないで 抑圧しないで 自由を求める切なる願い 私の背中の翼は あの大空に恋焦がれて)」

感情のままに、私は歌を…下平さんに禁じられていた『言霊の調べ』を奏でていました。

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