たとえばこんなスクールライフ
彼女の顔は憤怒に満ちています。

ミーシャさんとて風紀委員として、そして魔法科の生徒として、魔法には絶対の自信を持っていたに違いありません。

それが、私の言霊の調べの圧倒的な威力を見せ付けられてしまったのです。

少なからず誇りに傷がついた事でしょう。

でも、私は魔法比べなんてするつもりはありません。

クラスメイトの皆、そして同じ学園の仲間同士が傷つけ合うのを止めたかっただけ。

「ミーシャさん、私は貴女と戦う気なんて…」

「貴女にはなくとも私にはその理由があります!」

空中で、彼女の両手が複雑な印(いん)を結びます。

同時に彼女の目前の空間に、十重二十重に連なる魔方陣。

「学園の校則と規律を守る風紀委員が、一般の生徒にいいようにあしらわれて、このままでは示しがつきません!」

「だから、ミーシャさん!私は校則通りこの学園から出て…」

「我々の実力で貴女を退学させねば意味はないのです!」

ミーシャさんの発生させた魔方陣から、光の帯が無数に放たれました!

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