short×short
初恋が最後の恋
僕の初恋は中学3年生です。
僕らの周りに比べると、比較的遅い方だと思う。
あの頃は純粋に憧れていただけで、話したのだって、
"頑張ってね"
球技大会か体育祭か、そんなんで友達のついでって感じで。
その1回だけだったりする。
それ位、ヘタレな僕だった。
そのまま高校へ進学して、その子がどこへ行ったかも知らず、ただ時は流れた。
それからも、一応彼女と呼べるものだって出来たけど、そんなに続かず、
ある日、駅で偶然会った。
向こうも覚えていてくれたみたいで、連絡先を交換した。
何だかんだで、僕だって変わってるわけで。
頻繁に連絡をとるようになって。
付き合えるようになった。
「何か懐かしいね中学が」
「話した事ないけどね」
「あるよ、1回!!」
まさか彼女が覚えてる訳ない、と思ってたのに。
驚きと嬉しさが、混じった感じだったのを覚えている。
そんな交際期間も4年経ち。
ここはとある教会。
もちろん僕が主役で。
もちろん横には初恋の子。
今日、僕らは結婚します。
END