short×short
たぶん、君には勝てません





"変態"は最強だ。





「せんぱ~いっ」





…来た。





「先輩!!今日も一段とかっこいいですね~」





そう言いながら、俺の横にならんで歩きだした。





「………。」



「んもぅ、素っ気ない先輩も好きですよ~」





軽くスルーすると、今度は俺の前に立って、





「先輩、そんなんじゃ友達へりますよ~」





俺が無視したりするのは、奴だからであって、俺は人を無視したりなんかしない。





「お前以外に無視なんかしねーよ」



「え!!特別扱いですか?照れるじゃないですか~」





なにを勘違いしているんだか、





奴は何でも良いように考えられる能力を持っているらしい。





「スゲーな…」



「はぅ、先輩に誉められた…

もしかして先輩わたしの事!!」



「好きじゃねーよ!!」



「むふ、照れないで良いですよ♪」



「………。」





…俺は





奴には敵いません。






END
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